カンガルーな日々

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zoom RSS あこがれの舞踏会

<<   作成日時 : 2017/05/18 13:15   >>

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ここのところ私が書いている原稿がヴィクトリア朝をモデルにした国の話なので、我が家のリビングにはヴィクトリア朝関連の本が積み上げられている。
その中でも、舞踏会を図解したような本は衣装や建物の描写に役立つので、それらの本はすぐ手に取れるような場所に常に散乱している。
華やかな舞踏会の写真が表紙に使われているのだが、どうやらそれが娘の目を引いたらしい。
「これ、なぁに? 美女と野獣みたいだね!」
と目をキラキラさせながら聞いてきた。

これはね、舞踏会だよ。
ひらひらのドレスを着るのが、舞踏会?
うん。こういうドレスを着て、ワルツとかを踊るんだよ。
ほんとに美女と野獣みたいだね! いいなぁ。ロマンチック〜!

娘はうっとり。
まったく、いつの間にそんな言葉を覚えたんだか。

――そんなやりとりがあった、数日後のことだった。

「Tちゃんがね、舞踏会に行ったことがあるって言ってたよ。だから私も行きたい。連れてって〜!」

Tちゃん、まじか。

そばで聞いていた次男が、
「絶対うそだ! 舞踏会なんて普通の人が行けるわけないだろ!」
とツッコんだが、待て待て待て。
なんでも商売になる今の時代、「きらりん☆お姫様体験ツアー☆」とかいって舞踏会っぽいイベントとかあるのかもしれないじゃないか。

「へぇ〜。舞踏会って、どこでやってるんだろうね。行けるなら行きたいね〜」
その日、私は娘の話に適当に相槌を打ちながら聞き流した。

翌日。
よっぽど舞踏会に行きたいのだろう、娘はTちゃんに、さらに詳しく話を聞き出してきたらしい。
そしたら、その話をしている間に他の子もよってきたそうで、
「みんなも行ったことがあるって言ってた。舞踏会に行ったことがないのは私だけだった。行きたい。舞踏会、行きたい!!!」

すると次男がたまらず、
「それはありえない。絶対にない。舞踏会なんて、誰も絶対に行ってない」
と断言し、
「だって、ほんとだもん! みんな舞踏会に毎年行ってるってほんとに言ってたもん!!」
と娘がメイばりに泣き出し、収拾がつかなくなった。

はじめは放っておいたけれど、そのうちめんどくさくなってきたので、私は娘の気がすむまでこの話に付き合ってやることにした。

「どうして舞踏会にそんなに行きたいの?」
「だって、あの本みたいなひらひらのドレスが着たいもん」
娘は泣きながら舞踏会の資料を持ってきて、豪奢なドレスを纏った令嬢たちの写真を指さす。
うん、うん。これは憧れるよね。
「だってだって、私、歌うのも踊るのも好きだもん」
たしかに。あなたはいつも歌って踊ってるね。
「それに、『美女と野獣』も大好きだもん」
うん、うん。今度はミュージカルも見に行こうね。(←私が行きたいだけか。(^^;;)
「それにそれに、私、フルーツも全部大好きだもん。一番好きなのはりんごだもん」
ん?
「だけどりんごはなくて、でも、ぶどうとかいちごとかなら食べ放題だよって、みんな言ってたもん!」
んんん???
「私、いちごも大好きなんだもん!!!」
おいおい。いったいなんの話やねん。

ここに来て、ようやく私は気がついた。

それ、ブトウカイちゃう。ブドウガリや。

我が家はぶどう狩りとかいちご狩りとか、その手の「○○狩り」には一度も行ったことがないので、誰もピンとこなかったけど。

なるほど、耳慣れない「舞踏会」という単語をみんなが「ぶどう狩り」と聞き間違えても無理はない。

「あっ。ぶどう狩りだったら俺も行きたい」

そばで絵を描いていた次男があっさり。
「俺も俺も。一度行ってみたいと思ってた」
ついでに長男までもが。

「ぶどう狩りってなに?」
と尋ねる娘に、息子たちが交互に説明した。
どうやら二人とも、前々からいつかこういう○○狩りに行ってみたいと思っていたようで、それはそれは熱意あふれる説明だった。
「それ、行きたい! 行きたい、行きたい、行きたい!」
話を聞くにつれ、娘が目を輝かせる。

舞踏会はもういいのか。
結局あなたも花より団子かい。
と思いきや。

「ひらひらのドレスを着て、踊りながらぶどうを食べるの? 楽しそう! 絶対に行きたい!」

うーん。
こりゃ、舞踏会とぶどう狩りが完全にごっちゃになってるな。

まだ少し先だけど、今年の夏はぶどう狩りデビューをしてみてもいいかもしれない。
娘にはひらひらのスカートでも作ってあげようかな☆

舞踏会デビューはデビュタントというらしいけど、ぶどう狩りのデビューはなんていうんだろう。笑
















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